2ちゃんねるまとめ
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156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 21:45:31.59 ID:US79mtF0O
窓から柔らかい日の光が差し込んでいる。


ピーチ「ふわわ…おはよお。」
マリオ「フォウフ…おはよ。」



二人とも深夜に寝ている為か朝はすっかり寝ぼけていた。ヨッシーはまだ寝ている。
窓を開けたり服を着替えたりとゆっくり朝の仕度を済ませてからマリオはドアを開けた。


マリオ「んじゃ行って来るよ。」
ピーチ「いってらっひゃい。」


慣れない夜の生活故ピーチはまだ眠たいみたいだ。
半分無意識の中で俺を見送った。


俺はキノ五郎さんに会うため花束を持って医者へ向かった。



159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 21:50:54.30 ID:US79mtF0O
医者の受付で部屋を聞いてから彼のいる部屋へ向かった。


キノ五郎「…おお…マリオか…」


キノ五郎さんはすっかり弱ってベッドで横になっていた。


マリオ「おはようございます。花束持って来たんで置いときますね。」
キノ五郎「すまねぇな…」


マリオ「いえいえ、体の事は医者に聞きました。
    
元気になったらまた一緒に仕事しましょう。
    
それまでは俺が二人分頑張ります。」

キノ五郎「頼もしいねえ…期待してるぞ。」

マリオ「ありがとうございます。」



160 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 21:53:55.65 ID:US79mtF0O
キノ五郎「んでよ…どうなんだ。」
マリオ「フォウ?」
キノ五郎「相変わらず察しが悪いなぁ。女だよ女…」
マリオ「あぁ、上手くやってますよ。昨日もご馳走作ってくれましたし。
    
この花束も彼女と作りました。」
キノ五郎「それはそれは本当に良かったな。幸せになれよ。」
マリオ「もちろんすよ。」


キノ五郎「大切な物が増えたな。だが忘れるな…
      
人生にはほんの数回だけ大切な物を選ばなくちゃいけねえ時がある。
      
何かを得る為には何かを捨てなくちゃならない。
      
二兎を追う者一兎をも得ずって奴だ。」


キノ五郎「そんな時人は2種類に別れる。
      
何かを捨てられる人間と捨てられない人間。
      
迷いの無い前者は幸せ者だが、ある意味寂しい選択なのかもしれない。
      
なんにせよ大切なのは勇気だな。つまり男気だ。」


キノ五郎さんの顔は真剣だった。
かつて守れなかった大切な物を思い返しているようにも見えた。



161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 21:57:15.13 ID:LNKMciFe0
キノ五郎さんかっけEEEEEEEE


165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:09:02.69 ID:US79mtF0O
キノ五郎「あとよ…お前に一つ頼みたい事があるんだ。」

キノ五郎「近い内に俺達の配管工にも取り立て屋がくるはずだ…。
      
その時はちゃんと事務所を守ってくれよ。」

マリオ「もちろんすよ。どんな輩が来ても追い返してみせます。」
キノ五郎「そうだその意気だ。」
マリオ「ういっす。」
キノ五郎「いいかマリオ…。キノコの神様は最後まで諦めなかった者に…」
マリオ「幸せを与える。でしょ。」


二人の声が重なった。


キノ五郎「ああ、その通りだ。俺達の誇りを守るんだ。」
マリオ「約束しますよ。」


今まで何度も約束した事だが確認するようにまた約束した。
そして俺は病院を出た。



166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:12:52.01 ID:US79mtF0O
キノ五郎はポケットからあの古錆びた指輪を取り出し
横になったまま太陽の光に晒していた。


キノ五郎「なぁ…俺にもあんな後輩が出来たんだぜ。
      
それに比べ俺はたった一人さえ守れないつまんねえ男ですまなかったな。
      
お前のお陰で頑張ってこれたんだ。」

キノ五郎「もう冬だけどよ、仕事場は相変わらずの夏真っ盛りだ。
      
はは、お前が生きてたら会わしてやりてえなぁ…。
      
一緒に飯でも食いに行こうぜ、そしたらお前は笑うかい。」

キノ五郎「俺も復帰したらまだまだ頑張るからよ。
      
そしたら空の上でも安心できるだろ。応援頼むぜ、愛してる。」


指輪にキスをしてまたポケットにしまった。
一つ一つを思い出しては胸一杯になるまでしまって
キノ五郎はにこやかな表情で眠りについた。



彼は何年時が過ぎてもひたむきに一途であった。



168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:18:54.13 ID:US79mtF0O
マリオ「ただいま♪」
ピーチ「おかえり♪」
ヨッシー「でってぃう。」

ピーチもヨッシーもすっかり起きていた。


それから二人と一匹で少し遊んだり、キノ五郎さんの自慢話をしたりした。
二人と一匹、まるで彼等のようではないかと俺は思い出した。


ある意味似ていた境遇は偶然なのかはたまた運命なのか、天の配剤のようにも思えた。

やはり真理とは神のみぞ知ることなのだろう。


170 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:20:59.61 ID:US79mtF0O
いつものように寒い夜が来て仕事に向かい、マンホールに入ったのだが、
あんなに熱気に満ちていた配管が今日はやけに冷たかった。


マリオ「そいやさー…そいやさー…。」


隔靴掻痒の感を抱きつつも淡々と仕事を続けた。
元気が出るわけも無く、蚊の鳴くような声であった。

何も考えずに仕事をしていると無意識の内に時間が来ていた。
それからいつもみたいに人目を避けながらフラフラと家に帰っていった。




171 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:21:48.01 ID:US79mtF0O
マリオ「ただいま。」
ヨッシー「でってぃう。」


家に帰るとピーチは既に寝ていた。
俺は小さくおやすみと呟いて彼女の隣りで眠った。


職場はすっかり寂しくなったが今はピーチがいる。
家族のように大切な本当に守りたいものができたのだ。


愛してるなんて言ってあげたら喜ぶんだろうか。

ゲーム役者をしていた頃のあのエンディングシーンのように、
愛を誓いキスをすれば男としてカッコつくのだろうか。


はは、今更出来るわけが無い。
それにそんなものは無くても充分幸せだ。
これがいつまでも続くのなら、俺はどんな苦汁でも飲むつもりだ。
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